2010年9月11日土曜日

まもなく民主党総裁選ですが

このような旬の材料を使って,授業をつくると面白いと思います。

一市民として,党や人や学歴で選ぶのではなく,政策で選ぶことができる,よき選挙民を育てていくことは,社会科教育の責任範囲だと思っています。

例えば,K氏とO氏,二人の候補者が掲げる政策の特徴と要点を簡潔に示した上で,まずそのメリットとデメリットを指摘させてみます。
そして,どちらの政策が国民全体の利益につながりやすいと考えられるのか,根拠をもって述べさせるのです。

そのためには,日本社会の現状(問題点)をある程度理解していなければ話は深まりません。話し合いの前に,現状把握です。
もちろん,十分な現状把握をするためには,日頃より社会の動きに目を向け関心をもっておく必要がありますし,家庭でもそのような話題について対話しておく必要があるでしょう。

ただし,何のきっかけもなく,子どもが自ら進んで,自然に,そのような動きをするとは思えません。そこには,仕掛けが必要となります。
それを,社会科授業で行うのです。

テーマについて,新聞をはじめとするマスコミ情報や書籍,生の声など,情報(知識)を使って思考・判断し,それを対話によって他者に伝える。
このような学習を経験させることで,思考・判断力,価値判断力,表現力,意思伝達力,人間関係形成力・・・と様々な力が身に付いていくでしょう。
また,このような学習を仕組むことは,単に能力面育成だけでなく,態度(資質)面を育成することにも大いに貢献するものであるはずです。

子どもたちは,身近な問題であるにもかかわらず,なかなか身近に感じることができません。
それは,仕方がないことではあります。
なぜなら,子どもは働いているわけではありませんから,自分でお金を稼いで生活しているわけではないのですから,切実な問題になりにくいのです。
ならば,切実に感じさせるような手だてを講じなければなりません。

それが,社会科授業であろうと思います。

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